警視庁は、警察官を装った特殊詐欺グループの電話音声を公開し、犯罪の実態を明らかにしました。今回の事件では、31歳の男が逮捕され、被害総額は約1億6000万円に達すると見られています。
逮捕されたのは宮台翔平容疑者で、昨年カンボジアから沖縄県に住む男性に電話をかけ、3200円を騙し取ったとされています。男性は、最初に総務省からの電話を受け、その後、宮台容疑者がなりすましたと見られる深川署の警察官に転送されました。
電話の内容は巧妙で、宮台容疑者は男性に対し、彼の銀行口座が犯罪に利用されていると脅し、その調査名目で金を入金させたということです。警視庁によると、この詐欺は組織犯罪グループによって行われており、宮台容疑者の証言や現場の物的証拠から、検察官は男性を容疑者として扱っています。
警視庁は、特殊詐欺の手口について注意を呼びかけており、特に電話を通じた詐欺行為が増加していることを懸念しています。この種の詐欺は、被害者に対して権威を装うことで心理的な圧力をかけ、冷静な判断を妨げる手法が利用されています。
警察は、犯罪に巻き込まれないために、電話での不審な問い合わせには注意を払い、すぐに警察に相談するよう呼びかけています。今後も警視庁は、詐欺グループの摘発に全力を挙げていく方針です。