大船渡市で発生している山林火災は、6日目を迎え、被害が拡大しています。現在、約4600人に避難指示が出され、焼失面積は2100ヘクタールに達しました。これは、全国で年間に発生する山林火災の消失面積の約3倍に相当します。
火災は124時間以上にわたり燃え続けており、炎は依然として広がりを見せています。新たに確認された火災地域では、赤崎町口地区を中心に複数箇所で火の手が上がり、建物も炎に包まれています。自衛隊のヘリコプターが上空から山水を行い、住宅への延焼を防ぐための努力が続けられていますが、午後3時半過ぎには焼け跡の中に炎が残っている状況です。
市民は、日中の煙の影響で不安な日々を過ごしています。特に、友人や家族を失った人々の悲しみは深く、避難所では中学3年生を対象にした勉強会が開かれ、少しでも心を落ち着ける活動が行われています。「みんなで頑張ろう」と支え合う姿が見られる一方で、心の傷を抱える子どもたちも多く、厳しい状況が続いています。
市は、避難指示を受けた4596人に対し、必要な支援を行っていますが、鎮圧の見通しは立っていません。今後、明後日の朝から翌日にかけて雪や雨が降る予報が出ており、これは火災発生以降初めてのまとまった降水量になる見込みです。この降雨が火災の鎮圧に寄与することが期待されていますが、避難生活が続く市民の不安は依然として大きいです。
大船渡市の山林火災は、地域に深刻な影響を及ぼしています。今後の情報に注意し、被災者への支援を続けていく必要があります。