東北地方で発生した壊滅的な地震と津波から14年が経過する来週、宮城県の仙台市で国際フォーラム「防災フォーラム」が開催されます。このフォーラムには、34か国から1,000人以上の専門家や関係者が集まり、災害に対する備えとリスク軽減について話し合います。
フォーラムでは、地震や津波を体験できるVRゴーグルや持ち運びに便利な折りたたみヘルメットなど、さまざまな防災関連製品が展示されています。インドネシアから参加した専門家は「私の国も災害に非常に脆弱なので、ここで学び、それを自国に適用できることを期待しています」と語りました。
フォーラムでは、フィリピン、オーストラリア、日本の専門家たちが集まり、台風や山火事、洪水、地震といった大規模な災害からの回復手段について意見を交換しています。参加者は、災害リスク軽減に関する科学的・学術的な知見や政府の取り組みを共有し、互いに学ぶ意義を強調しています。
特に注目されたのは、宇宙の危険因子を監視し、地球上のコミュニティを守る「惑星防衛」の概念です。また、学校の安全を確保するためのオンライン地理情報サービスの活用方法についての議論も行われる予定です。
日本はさまざまな自然災害に見舞われやすい国であり、国民はそれに対する知識を深めています。しかし、2011年の震災では、その規模に驚かされることとなりました。政府や国民は、壊滅的な災害はいつでも発生する可能性があることを改めて認識しました。この教訓は、2015年に仙台で合意された「仙台防災枠組み」の策定につながり、地域社会のさまざまな側面に災害リスク軽減の概念を統合することを目指しています。
仙台での震災を経験した報道者は、「その時の不安や、津波に襲われた地域の悲惨な光景を今でも鮮明に思い出します。あのような災害が起こるとは思いもよらず、十分に準備ができていなかったことを恥じています。こうしたプログラムを継続して開催することが重要です」と語りました。
防災フォーラムは、世界中の防災に関わる人々が集まり、知識を共有し、連携を深める貴重な機会となっています。これにより、国際社会全体が災害リスク軽減に向けた取り組みを強化し、未来の災害に備える姿勢を高めることが期待されます。NHKワールドの取材班は、仙台からの生中継を通じてこの重要なイベントを報告しています。