不在中に報告受け「嘘の診断書」書くよう指示か…入院患者の殺害巡り犯人隠避の疑いで当時の院長・石山隆容疑者と弟・哲容疑者を逮捕

青森県八戸市の病院で、入院患者の殺害事件を隠蔽しようとした疑いで、元病院長の石山孝志容疑者(63)と弟の鉄容疑者(61)が逮捕されました。事件は昨年3月に発生し、入院患者の高橋さんが他の患者によって殺害されたとされています。   捜査によると、石山容疑者らは事件発生時、夜間に病院に不在であったため、現場からの報告を受けた際に、虚偽の死亡診断書を書くよう指示したとされています。この診断書では高橋さんの死因が「肺炎」とされており、遺族に対して渡されたことが確認されています。   遺族の証言によれば、受け取った死亡診断書には他の医師の名前が記載されており、病院側からは「ちょっと転びました」と説明されていたとのことです。このような状況から、警察は事件の真相を隠蔽しようとした経緯を詳しく調査しています。   石山容疑者と鉄容疑者は、医療現場における倫理や責任を問われる事案に直面しています。今回の逮捕は、医療機関における透明性の重要性を改めて浮き彫りにしており、患者の安全を守るための取り組みが求められています。   現在、警察は事件の詳細な状況を調査中であり、さらなる情報が待たれます。入院患者の命が奪われた背後に隠された真実が、今後明らかになることが期待されています。

仮面ライダーベルトの「声」の人・初村健矢さん 故郷長崎で挑む新たなステージとは

仮面ライダーベルトの「声」の人・初村健矢さん 故郷長崎で挑む新たなステージとは   長崎市出身のナレーター、初村健矢さんが、新たな挑戦として地元のJ2リーグチーム、ビファーレン長崎のスタジアムMCに就任しました。初村さんは、昨年10月に新スタジアムのMCに選ばれ、地域のサポーターに愛される存在となることを目指しています。   初村さんは、11年にわたるナレーター歴を持ち、テレビ番組や映画の吹き替え、さらには仮面ライダーの変身ベルトの音声を担当しています。彼は、声を使い分ける技術に自信を持ち、小さな子供からお年寄り、さらには怪物や外国人のキャラクターまで、多様な役を演じてきました。   大学卒業後、初村さんは上京し、ナレーションの世界に足を踏み入れましたが、最初は厳しい道のりでした。アルバイトをしながら、公園やカラオケで声の練習を重ね、3年後には大手事務所に合格。その後、CMや番組ナレーションなど多岐にわたる仕事をこなしてきました。   昨年、初村さんは新型コロナウイルスの影響を受けて、長崎への帰郷を決意しました。彼は、リモートでの仕事が増える中で、地元に貢献したいという思いが芽生え、長崎での新たな挑戦を決意しました。自宅のクローゼットを改造して作ったナレーションブースから、全国や世界の作品に声を提供しています。   帰郷後、初村さんはビファーレン長崎のスタジアムMCとして活動を開始しました。スタジアムでのMC業務は、普段のナレーションとは異なる新しい体験で、彼にとってはワクワクする挑戦です。地元のチームを応援し、共に成長することを目指しています。   初村さんは、長崎の皆さんに受け入れられること、顔と名前を覚えてもらうことを今年の目標に掲げています。彼の声が、2万人のファンサポーターや選手たちに力を与えることができるよう、全力で取り組む姿勢を見せています。   「声を力に」するという彼の目標は、2025年までに長崎を盛り上げること。故郷に戻った初村健矢さんが、どのように地元の人々に影響を与え、成長していくのか、今後の活躍に期待が寄せられています。

数億円→数百円…永久磁石のみで水滴を安定浮上させる激安装置【橋本幸治の理系通信】

数億円→数百円…永久磁石のみで水滴を安定浮上させる激安装置   日本工業大学の研究チームが、数億円の装置を必要とせずに、わずか数百円のコストで水滴を浮上させる技術を発表しました。この新しい装置は、永久磁石のみを使用しており、これにより水などの反自性物質を空中に安定させることに成功しました。これまでの研究では、同様の現象を実現するために数千万から数億円の装置が必要でしたが、今回の技術革新により、コストを劇的に削減することができました。   水滴を浮かせるために使用されたのは、ネオジム磁石と呼ばれる強力な永久磁石です。研究チームは、これらの磁石を巧妙に配置することで、磁場の勾配を大きくし、非常に弱い反自性物質を浮かせることができることを発見しました。装置の中心に配置された2つの磁石は、磁場が集中する谷を形成し、その谷の上に水滴が安定して浮かぶ仕組みです。この方式では、磁石の力が強くなくても、磁場の変化率を大きくすることで浮上を実現しています。   水は反自性を持つ物質の一例であり、周囲の普通の物質も多くが反自性の性質を持っています。しかし、普段はその力が小さく、実感することは難しいです。この研究は、過去に発表されたカエルを浮上させる実験に類似しており、カエルが浮かぶ現象も生物の体に含まれる水分が要因となっています。これにより、カエルや人間も反自性の特性を持っていることが示されています。   研究チームは、数式を用いて浮上のメカニズムを説明しました。物体が浮上するためには、下向きの重力と同じ大きさの上向きの力を発生させる必要があります。これを実現するためには、磁場の強さとその変化率のバランスが重要です。研究者たちは、特に磁場の変化率を大きくすることに注目し、これを実現するために磁石の配置を工夫しました。   この装置は、将来的には宇宙での実験に留まらず、地球上でも簡単に物体を浮かせる技術として応用される可能性があります。研究チームは、低コストでの実現が可能であることから、教育や研究の分野での利用を見込んでいます。この新技術は、物理学や工学の授業における実験装置としても非常に有用であり、多くの学生や研究者に新たな発見の機会を提供することでしょう。   このように、わずか数百円の装置で水滴を浮かせることができるという成果は、科学技術の進展を示すものです。研究チームの今後の展望として、さらなる実験や応用が期待されています。これにより、より多くの人々がこの技術の恩恵を受けることができる日が来ることを願っています。